第3回 桜の手紙コンテスト結果発表【ジュニア部門】
「桜の手紙コンテスト【ジュニア部門】」の39作品を当ページにて発表いたします。
※発表時の個人情報は応募当時のものであり、氏名は敬称略です
※個人情報については応募時の注意事項を了承したものとみなして掲載します
最 優 秀 賞
三年前、君は言った。「飽きられる前に散れる桜は賢い」あの時いった言葉に続けるならば「だとしたら私はバカでいい。飽きるほどに咲き乱れて君の瞳に映り続けたい」。
北海道・中村 有咲(17)
優 秀 賞
毎年春になると桜になった君は花を広げ僕に微笑む。津波から一人逃げ出した僕を叱って欲しい。そう心に呟いて君が編んだマフラーを整えた。また君と桜を見たかった。
北海道・伊東 大(18)
さくら市教育長賞
桜の花びらって、近づいて見ると意外と白い。君に言われて初めて気がついた。私だって、遠くから見つめていたあの頃は、君がこんなによく笑う人だって思わなかったよ。
栃木県・坂本 茉友理(17)
さくら市 氏家郵便局長賞
春になると、君は舞う花びらを踊るように追いかけて。そんな微笑ましい季節に君を抱き上げて、一緒に家族写真を撮ったね。だからかな、春には君の温もりを思い出すの。
神奈川県・瓜生 栞菜(17)
コロナで急に終わった中学校生活。久しぶりに皆が集まった卒業式の日は雨が降って桜も散っていた。でも、教室中には笑顔の花が満開に咲いていた。戻りたい。中学生に。
栃木県・阿部 美憂(18)
おばあちゃんの自転車の後ろに乗り、二人で桜を見に行った。今は自分で自転車をこいで行けるようになった。あと八年。今度はぼくの車に乗って一緒に桜を見に行こうね。
栃木県・岩永 陸(10)
〈コメント〉
学校の課題で応募しました。まさか自分の作品が選ばれるとは思いませんでした。とてもうれしかったです。
花作(かさく)
お父さんお仕事お疲れ様。いつも夜に帰ってくるから庭の桜の木も見えないよね。だから桜の押し花のプレゼント!「さくら色」は「しあわせ色」なんだよ。 栃木県・下山田 安璃(16)
十二年前、桜が満開の時、私は生まれた。予定より十二日もおくれ、桜の満開をまっていたようだと母は言う。そして毎年くり返される「おめでとう」と「ありがとう」 栃木県・長嶋 朱音(12)
君と見た満開の桜。あの公園の横を通る度、何千回、何万回と思い出します。たった一回言えなかった大好きが、今でもあの木の下で、新しい春の訪れを待っています。 兵庫県・宮地 翔太(16)
母がはしゃぎすぎる僕を微笑んで見ている。久々に食べた甘い卵焼きと満開の桜。母が退院して一緒に見た桜は今まで見た桜の中で一番綺麗で心の中で咲き続けていく。 広島県・宮岡 隼都(15)
毎年、おなじみの景色が見える。そう、それは、野球の守備についたときの景色だ。まい散る桜ごしにバックネットが見える。それが、ぼくの一年の始まりだ。 栃木県・大木 準也(10)
母さんがウキウキで桜と私を撮るもんだから、どっちが主役で、どっちが子供なのか分かんなかったよ。そんなに嬉しかったの? 娘の入学式なんかもう4回目になるじゃん。 大阪府・行竹 陽香(18)
冷たさが肌身を襲った。「ばいばい」と言った君は俯いていた。桜が地面に散るスピードで君は歩く。「待って」と言いたかった。僕は君と暖かい春の背中に触れなかった。 宮崎県・𠮷本 貴海(17)
〈コメント〉
学校の授業で本企画を知りました。何気なく書いた作品が花作に選ばれたことに大変驚いています。現在は高校を卒業して社会人の生活を歩んでおりますが、いつでも桜を見ると学生のような気持ちになります。この度は選んでくださりありがとうございました。
桜さん。あなたは百円玉にも、よく百人一首にも登場します。でも私だって松竹梅にも道真公の有名な話かにも登場します。お互い日本の花として頑張りましょう。梅より。 東京都・堤 夏歩子(10)
夏、サクラマスの遡上が始まる。群れをなし何千キロを旅して故郷に帰ってきた鱒たちは、濃い桜色に光っている。日本でも広い範囲で見られる、川で咲く夏の桜だ。 北海道・川村 寛太朗(18)
〈コメント〉
高校の国語の授業で先生が全員で応募してみようと言ったのがきっかけでした。あえて文字数を少なく制限されているところが作品に工夫を与えていて素晴らしいと思います。
私が小さな頃、桜を見に少し遠い温泉まで行ったね。その時に妹と撮った笑顔も桜も満開の写真を、お父さんは十年以上もスマホの待ち受けにして。また見に行こうね。 岩手県・永田 美桜(16)
中学校初めてのテストで、赤点を取ったんだ。だからね、桜の木の下には死体じゃなくてテストが埋まってるんだよ、母さん。 茨城県・神林 結菜(13)
桜が咲いて、君が消えた。私を捉えるまん丸の目を今でも忘れられないでいる。猫は毛皮を着替えて帰ってくると言うでしょう? 消えたこと、怒ってないから帰っておいで。 栃木県・阿萬 彩都姫(17)
家の向かいのしだれ桜。植木屋さんの売り物だったしだれ桜。大きくなりすぎて売れなくなって、植木屋さんと一緒に消えたしだれ桜。君の壮麗さを私は今も覚えているよ。 愛知県・舘野 琴(17)
綺麗な淡紅色の桜で作った栞は、なにか区切りをつける度焦香に色褪せていきました。でも不思議ですね。それぞれの夢へと誓い合ったあなたを纏う桜は、綺麗なままです。 新潟県・樋口 美来(17)
桜の季節になると車で走りながら桜の品種を教えてくれて、学校に通えなくなった時には桜の並木を走りながら相談に乗ってくれたね。お祖母ちゃん、本当にありがとう。 長野県・横内 柚樹(17)
〈コメント〉
今回応募し、賞を授与していただいた作品は、私の母方の祖母に向けて書いた手紙になります。私が幼い頃から祖母は、車に乗りながら季節ごとに咲く美しい花の名を教えてくれました。自身にとってそれは、今でも大切な思い出です。そして高校入学後には、私が不登校になってしまった時期もありました。その際に、祖母は車の助手席に私を乗せ、ドライブをしながら、私の相談に何度も乗ってくれました。今日は学校に通える様になり、いつも気に掛けてくれる祖母に感謝の気持ちでいっぱいです。重ね重ねになりますが、本当にありがとうございました。とても嬉しかったです。これからも祖母だけでなく周りの人に感謝できる喜びを大切にしていきたいと思います。
ありがとうさくら。コロナ禍でうしなった希望の光。さくらを見たしゅんかん希望の光をとりもどした。ありがとうさくら。みらいへむけての希望の光。かがやけ未来への光 栃木県・岸 大翔(11)
6年前、桜が花開いた頃、ろう学校から小学校に転校してきた。校門から出るときに満開の桜が私を強くさせてくれた。今度は私がみんなの背中を強くおせる人になりたい。 愛知県・石川 愛梨(18)
〈コメント〉
私が桜の手紙コンテストに応募した理由は、去年の2月頃に私の通っていた高校でこの桜の手紙コンテストの応募用紙が配られたので他の同じクラスの方たちよりも、時間をかけて一生懸命考えて自分が納得するような作品を作ることができました。自宅に賞状が届いた時は、こんな私が賞を取れたんだと興奮してしまいました。自分の作品を書いた時は、第1回受賞作品の中から、私が良いなと思った作品を参考にして、この作品よりももっと素晴らしいものになるように時間をかけて、文章を練りました。この賞を頂けたことで、自分に自信がつき、前を向いて生きていけることができると思います。この度は、ありがとうございました。この賞を頂けたことは一生の宝物になると思います。
あの日転校してきた君は私の隣に座った。窓際の席。窓から舞い込んだ花びらを一口食べて、君は私にほほ笑みかけたね。「おいしい。」君の声が頭から離れない。 栃木県・古泉 摩衣(17)
お父さん、今年の卒業式は来てね。十年分の誕プレとお年玉とかは家族写真でちゃらにするから。お母さんと三人の家族写真は、何よりも貴重で私が最も欲しいものだから。 和歌山県・松場 碧海(15)
最後に話したのは中学の卒業式。何であの時言えなかったのだろうか。高校の卒業式なら自信を持って言える気がする。私の一途な想いが届き、満開の桜が咲きますように! 東京都・矢野 蒼依(16)
私が、桜の咲く頃、言えなかったことは、「むずかしい問題多すぎ!」と言うことです。そのとき私は、自分が天才のふりをしていて、言えませんでした。 栃木県・川端 敬心(11)
桜は春の花だけど私のお姉ちゃんは、さくらっていう名前だから私のそばには一年中さくらが咲いています。いつもニコニコしてるから、一年中満開の花を咲かせています。 栃木県・岩﨑 陽莉(10)
あなたがこの手紙を読んでいるころには私は桜の栄養分となっています。あなたに最後に一つお願いがあります。私のパソコンの中にある桜色のファイルを消してください。 北海道・中村 遥琉(17)
満開の桜の下、出会えた友。桜の色がオレンジ色に染まっても遊びつづけ、永遠に思えた時間。もう一度だけでももどれないかな? あの時へ。散りゆく桜の下、友との別れ。 栃木県・佐藤 蒼太(18)
新学期、通学路の桜並木で掃除をしながら、私を見ると「いってらっしゃい。」と言ってくれるおじいさん。桜とあなたの笑顔を胸に咲かせて、今日も私は学校に通う。 栃木県・池畑 美佐(18)
桜の道は、君と見て歩いて笑った場所。こんなに思い出にいるくせにいなくなるなんてずるい。ふと見上げる。綺麗だったはずの桃色が、今日はなんだか滲んで見える。 広島県・中本 紗那(16)
桜が散った後に来る誕生日。弟が作ってくれたバースデーカードには紙いっぱいの桜と私。私の誕生日にも桜が咲いた。桜の咲く季節のように温かい私の大切な十歳の記憶。 栃木県・菊地 結愛(18)
桜の散る季節、あの子みたいに笑えたら今も隣にいられたのかな。恋はしばらくいいやとか思ったり。いつか誰かの隣で桜を見るその日まで、忘れないでいよう。ありがと。 和歌山県・守田 悠哉(15)
入学式初めて小学校にきてどきどきしたけど、満開の桜を見て、安心した。「ぼく、がんばるよ。」と、お母さんにせんげんをした。 栃木県・榎本 大雅(12)
桜が咲く四月に病院で出会ったお姉ちゃん。私は三歳であなたは十四歳。病室で一人でいた私と遊んでくれてありがとう。名前すら覚えていないけど、すごく会いたいです。 栃木県・磯嶋 美佑(13)
桜が綺麗だったから、一緒に見に行こう。そう言って君が連れて行ってくれたあの公園。とても綺麗だった。帰りに見た何分咲きの看板。あの花は梅だったよ。 北海道・荒木 結女(17)
風がふいた時、桜の花びらがふわっと舞った。お母さんが僕の髪にとまった花びらを取って二人で笑顔になった。お母さん、来年も一緒に桜並木をニコニコ散歩しようね。 栃木県・後藤 圭汰(11)
〈コメント〉
この度はぼくの作品を選んでいただきありがとうございました。コロナ禍の中人混みをさけ早朝にお母さんと桜並木を散歩したことが心に残ったので手紙を書きました。いただいたうどんがとてもおいしかったです。ありがとうございました。
いつも二人での登下校だったけど今は一人。君は新しい環境で頑張っているかな。今日もあの日々を懐かしく思い本を読む。君からもらった桜の押し花の栞を片手に。 宮城県・阿部 紗矢(17)