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第3回 桜の手紙コンテスト結果発表【一般部門】

昨年8月から11月にかけて募集した「第3回 桜の手紙コンテスト【一般部門】」の授賞作品を当ページにて発表いたします。

※発表時の個人情報は応募当時のものであり、氏名は敬称略となります
※個人情報については応募時の注意事項を了承したものとみなして掲載します

最 優 秀 賞

空に舞う花びらを指差し「おかあしゃん! みて! ダンスしてる!」と笑顔でふり向くと2歳娘。君の目に映る景色がいつまでも輝いていて欲しいと願いながら頭を撫でたよ。

栃木県・湯口 真名(33)

優 秀 賞

付き合いたての頃、僕の手に桜の花びらが落ちてきて、そこに手を重ねてくれたことがあったね。つぶれないように優しく。あのときの気持ちを忘れずに歳を重ねていこう。

広島県・福田 真也(30)

さくら市氏家観光協会長賞

三十路失恋弘前ひとり旅、レンタカーを返す時、次回は桜の季節に来てください。そう言われてから十六年の時が過ぎようやく実現できそうです。五人乗りをお願いします。

東京都・奥 摩耶子(46)

さくら市 氏家郵便局長賞

父に余命宣告が下された翌々日、家族でお花見に行った。満開の絶景だった。母に手を握られ微笑むあなた。桜の花びらが自然に舞い落ちるような最後だった。ありがとう。

栃木県・池田 圭一郎(60)

「ウエディングロード歩いとるみたい」。長い絨毯の様な花筏。繋いだ手に力を込めて貴方は言った。遠回しのプロポーズ。桜を見ると今でも私の心はキュンとなる。

愛媛県・栄 直美(59)

桜の花が好きだった人が天国へ旅立った。桜の花の季節に。「その人を思い出すと天国でその人に花が降る」と聞いた。今日もたくさんの桜の花びらが降っていますように。

栃木県・澤山 和之(48)

花作(かさく)

蒼い今夜は雨、舞う花びらに日々を数えて今、最後のあなたが落ちた。目を伏せ「ごめん。」と言ったね。もう会えないの。借りたままの傘を握って私、どうしたらいいの。  鹿児島県・藤山 諒子(21)

父さんの野辺の送りの時、咲き初めの桜並木を車で通り抜ける間ずっと遺影を窓に掲げていた母さん、同じ日に旅立ったのは、この景色を二人一緒に見たかったのね。  福岡県・山内 千晶(52)

中学校に来るのも今日で最後、桜の花びらがゆらゆらと揺れている。小学生ぶりに髪を編んでもらった。お母さんの身長に合わせてしゃがむ私、いつもありがとう。  神奈川県・古屋 更紗(22)

「地元の桜は日本一なんだよ」と誇らしげに写真を見せる君。上京前で垢抜けない姿の君が可愛くて、思わず桜より見入ってしまいました。いつか本物、隣で見せてね。  東京都・波田 真優(24)

私の学生時代はいじめという名の冷たい青春だ。桜の花を製氷皿に入れて作った氷の中の桜は私なのだ。私は忘れない。氷が溶けたのは君のハグのおかげ。ありがとう。  愛知県・辻 香名美(31)

初めて知った。桜は幹や皮まで桜色に染まるということを。母親のいなかった君が、父親を知らない僕と出会い43年。金婚めざして、二人の人生を桜色に染め上げたいな。  熊本県・本田 惠典(70)

墓は入り口に過ぎない、逝き先はみんな同じと俺は思う。だから、俺は桜の花の下の樹木葬に決めたよ。俺の代で墓守が絶えるんだよ、勘弁してくれ、親父よオフクロよ。  千葉県・渡会 克男(72)

桜を見たら涙が出る年になりました。おとんが死んでも涙は出なかったのに。おれがんばってると言えるかな。どう思う。最近、おとんの背中ばかりおいかけてる。  岐阜県・坊垣 宗之(50)

退職後は二人でOB会を盛り上げよう。そう約束した君が桜も見ずに旅立って三年だ。この前、桜並木で旋風を起こし花びらの渦に巻きこんだのは君の悪戯だろ。元気か?  大阪府・打浪 紘一(79)

春が来ると思い出す。長い長い闘病生活を終え退院した。病院の近くの桜が舞う川べりを歩いた。「ありがとう」と伝え手をつないだ。妻はにっこり笑った。俺生きる。  石川県・宮本 和幸(61)

家庭内暴力で逃げ場のない悲しみの中、桜の木の下で泣いていた幼い私。今の私が抱きしめて教えてあげたい。「心配ないよ。これから幸せな人生が待っているから」  千葉県・小野寺 直美(69)

祖母の手を引き歩く桜道。『初めて見た』と微笑む祖母に「そうだね」と言えなかったあの日。ねぇ、ばあちゃん。もっかいさ、初めての桜見に行こっか。手でも繋いでさ。  富山県・中川 小百合(34)

桜を嫌いになったことがある。父さんが亡くなった日に咲き誇っていたから。それから数年後、娘の「じいじのお花が咲いてるね」という言葉で、また桜が好きになったよ。  岡山県・岩中 幹夫(46)

キミがカタコトの日本語で言った。まるで日本人のようだと。こんなに小さな花なのに集まれば人を感動させる大きな力になると。いつか私もなりたい。そんな桜の一輪に。  北海道・渡辺 恵美子(61)

おばあちゃんの三味線が聞きたい。さくら さくら と歌う私に、お話聞かせてといつも言ってたね。少し大人になりました。でも、自分の話を誰かにするのが、時々難しいよ。  東京都・松本 風見(24)

生を諦めてしまった君へ、最期に桜を写真で送ったよね。君は咲(わら)っていたのに、何が足りなかったのかな。他に何ができたかな。冬の淋しい木立を見て、また考えてしまう。  青森県・岩田 寅次郎(25)

「付いて来ないで」と、桜満開の入学式に泣いて登校した。希望校には入れず悔しかったね。母となり子を抱く今の姿を見て「あなたなら大丈夫」と今も昔も思ってるよ。  埼玉県・藤本 直美(58)

美しい夜桜の中、泣きながら産科へ急いだ日。大出血してもうダメかもって泣くママのお腹で、頑張ってくれたあなた達が今、隣で笑う奇跡。ママにしてくれてありがとう。  東京都・上谷 紗恵子(36)

料理学校の帰り、一緒に花筏を見たね。お堀の花筏は水銀灯の光で、幻想的で息を呑んだね。あの頃、私たちは若くて、美しかった。じゅんちゃん、病気に負けるな。  新潟県・涌井 悦子(67)

リーグ戦を前に右膝を怪我し一年を棒に振った娘。「二年分頑張るね」と走り始めた矢先に今度は左膝。また桜の季節が来るね。不安でも前を向こう、父は旗を振り続けるぞ  東京都・武田 斉紀(60)

入学式で君を見て、ただ仲良くなりたいと思っていた。あれが恋だと気づいていても、きっと君には伝えていない。徒桜のような恋でも、君に「好き」だと伝えたかった。  岐阜県・佐水 郁斗(22)

元気に産んであげられなくてごめんね。動かぬあなたを抱きしめ満開の桜を見上げた。桜が嫌いにならぬよう、翌年の同じ日に新しい命を届けてくれたのね。ありがとう。  滋賀県・小川 雅子(44)

ねぇ? 二人で仲良くしてる? ケンカしてないよね? 一緒に過ごしてくれてたら私は安心だよ。二人の笑顔は写真の中だけになったけど桜の季節になったらまた遊びに行くね。  秋田県・三浦 美砂子(43)

桜便りが届き始めると、母に乞われて桜の名所巡りドライブ。あっちの堤、こっちの公園。「お父ちゃんとよう来たとこや」って、桜巡りは父との思い出巡りだったんだね。  兵庫県・阿江 美穂(70)

「サクラサク」カタカナ文で届いた電報。私より父さんが先に受け取って読んで、ニンマリ顔で渡してくれた。あの後、遅い信州の桜を一緒に見に言った事、今も忘れない。  東京都・水野 眞由美(68)

久しぶりです。もう僕のことなど忘れていそうな貴女を好きでした。「誰かのための私ではいたくないから」桜の季節に貰った言葉が今も僕の心をかき乱す。それだけです。  茨城県・小田切 拓(30)

「かあちゃんのために取ってきたよ!」小学生になりたての双子が拾ってきた、さくらのプレゼント。おいおい、そんなことするから、妻がお前たちにぞっこんじゃないか。  東京都・河野 喜幸(36)

「ええ所へ連れて来てくれたのう」遠く故郷を後に移り住んだ母が桜の下で安心したように明るく話した顔が忘れられない。来年もと願った母。今年もきれいに咲いたけど。  埼玉県・河野 瑞枝(89)

「今年の桜は見ないのか。ちゃんと咲いたのに」若い頃、仕事に悩む私にお父さんがくれた言葉。ほら、転職したから見れた桜だよ。綺麗だね。天国から一緒に見てね。  東京都・井上 秀子(54)

桜が咲くと誘ってくれる散歩。気のない素振りで私は貴方についていきますが、あれ、嘘です。本当は嬉しいです。結婚して三十二年、今でも、私は貴方と桜が大好きです。  熊本県・濱元 理江(52)

毎年春になると届く写メ、頼んでないけどありがとう。こんなに咲いてるよーって誰かに言いたくなるよね。あと何枚見せてもらえるのかな。お母さん、長生きしてね!  福岡県・松枝 薫(41)

「三枚集めたら願いが叶うんだって」と、夢中で桜の花びらを追いかけ、私に持ってきてくれた娘。私の願いは、どんな時も貴女が笑っていられること。それだけなのよ。  東京都・渡辺 梨沙子(40)

桜が好きで、お花見が好きで、エッセイを新聞に投稿していたおじいちゃん。あなたの血と嗜好と愛情は、脈々と私の中に受け継がれて、私の生きる糧になっているよ。  岡山県・藤原 千奈(36)

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